The Museum of Modern Art, Kamakura & Hayama
松本竣介 麻生三郎展 トップへ
 
麻生三郎 《自画像》1963年
 
  松本竣介
 《牛》1942年〜1946年
松本竣介と麻生三郎は、ともに、日本近代洋画を代表する洋画家です。
松本竣介(1912-1948)は、戦前、戦中という時代に、軍国主義のもと、日本中が戦争に突入していくなかで、時代に背を向けつつ、自分の素直な思いに忠実でいようと、日常的なテ−マをもとに人間性溢れる温かみのある表現に満ちた人物画や風景画を描きだしていきました。1943年には、松本竣介は、友人で画家の麻生三郎や井上長三郎、鶴岡政男らと新人画会を結成します。


彼らは、表現の自由が制限された重苦しい空気のなかで、家族や自画像といった身近なものをモチ−フにして人間愛のすばらしさを絵画に描き込もうとつとめました。とくに、麻生三郎(1913-2000)は、戦中、家族愛を見事に昇華させた作品を多く制作しました。そして、戦後すぐに、松本竣介は36才という若さで亡くなりました。麻生三郎は、その後も、あくまで自身の芸術の根幹にヒュ−マニズムを据えて、絵画を通して人間存在の意義を問い詰めようとします。
 
松本竣介
 《橋(東京駅裏)》1941年
 
 
1960年代に入ってくると、その問いは、ぎりぎりのところまで行なわれ、画面は、濃密な生命力がうごめく有機体でおおい尽くされます。そして、混迷を極めたこの時代に生きる私たちは、人間愛に溢れた松本竣介の絵画や生きる意味を見るものに考えさせる麻生三郎の思索的な絵画から、本来の生きる勇気を再び学び取ることができると思われます。
なお、本展覧会は、神奈川県立近代美術館所蔵の作品で構成され、松本竣介の油彩画やデッサン約30点、麻生三郎の油彩画やデッサン約90点合計約120点の展示です。
 
 
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