The Museum of Modern Art, Kamakura & Hayama
彫刻家堀内正和の世界展
《円筒の二等分》1969年
《27番目の立方体D》1993年

日本の抽象彫刻を代表する作家、堀内正和の回顧展を開催いたします。
堀内正和(1911‐2001)は、京都市に生まれ、15歳の時に東京に転居。東京高等工芸学校在学時に第16回二科展に出品した作品が最年少で入選し、これを機に堀内は二科会が主宰する番衆技塾に入学し、早い時期から抽象彫刻を志します。第二次世界大戦中は一時制作を中断するものの、戦後は旺盛な意欲とともに創作を再開し、多くの作品を世に問います。
《球の切り方》1970年
木曽路美術館蔵
  《面と線による構成》1955年
京都国立近代美術館蔵
  《箱は空にかえってゆく》1966年
東京都現代美術館蔵
 
明快な幾何学的形態とたくまざるユーモア、合理的精神と機知と諧謔にあふれる独自の作品は高く評価され、海外にも広く紹介されました。
サンパウロ・ビエンナーレやインド・トリエンナーレなどへの出品、第1回現代国際彫刻展における大賞、第2回神戸須磨離宮公園現代彫刻展受賞歴はその充実した活動を物語っています。

また堀内は教育者としても優れ、1950年より教鞭を執った京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)では多くの作家たちを育てました。
さらに軽妙な文章家として知られ、独創的アイディアの作品を制作する過程で想起したことをヒントに、これまたユニークな視点をもった数々の名エッセイを発表しました。

作家の没後、最初の大規模な回顧展となる本展においては、初期の《自刻像》、《臥像》から晩年の幾何学的形態作品にいたる約80点の作品、さらに創造の源泉ともいえる多くのペーパー・スカルプチュア(紙彫刻)、ドローイング等を展示して、その仕事の全貌を明らかにします。

この展覧会がさらに多くの方々に堀内正和の芸術の魅力に触れていただく機会となれば幸いです。

  《堀内アトリエ》   《堀内アトリエ》
《扇形B》
《Exercice 6》


 

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