時代と美術の多面体 ―近代の成立期に光をあてて― 神奈川県立近代美術館 葉山
安井曽太郎《永徳の喇嘛廟》1937年
財団法人 永青文庫
久米桂一郎《秋景》1895年 久米美術館
黒田清輝《風景(富士遠望)》制作年不詳
東京文化財研究所
古賀春江《煙火》1927年
財団法人 川端康成記念会
里見勝蔵《マネキンの静物》1930年
静岡県立美術館
萬鉄五郎《日傘の裸婦》1913年
神奈川県立近代美術館
   美術の流れを見ると、そしてひとつひとつの作品をじっくり見ていくと、そこからはさまざまな事柄が浮かび出してきます。作品そのものを味わい、また作家の考えや生き方に共感する享受の仕方のほかにも、美術の楽しみは多様に広がっているものです。
   この展覧会「時代と美術の多面体―近代の成立期に光をあてて―」は、作品を透かして見えてくる時代の容貌、他の芸術分野と美術との関わり、さらには作品に込められた作家の思いなど、作品が語りかけることに耳を傾けながら、いくつかの切り口をもうけて、時代と美術が織りなす相を観察していこうとの意図のもとに構想されています。また書籍資料や解説なども加えて、近代という時代と美術とがどういう絡み合いを見せ、どんな断面を輝かせているかを楽しもうというものです。その切り口として、8つのテーマを立て、主として明治末から昭和初めにかけての日本近代の成立期を中心に、美術に現われた多彩な諸相をうかがいます。
 
第1章:技法・材料から見た近代日本の油絵
第2章:人体表現―萬鉄五郎《日傘の裸婦》をきっかけとして
第3章:名山から神格化へ――富士山描写の展開
第4章:静物―断片という全体
第5章:都会のモンタージュ
第6章:見出された青春像
第7章:東アジアへの眼
第8章:モダニズムの詩と造形

 
 
関連プログラム
時代と美術の多面体展 開催記念座談会
 1月14日(日曜)午後2時~4時 葉山館講堂にて
[鼎談] 青木茂(文星芸術大学教授)
佐藤道信(東京藝術大学教授)
山梨俊夫(神奈川県立近代美術館館長)
 
定員 70名(申込先着順) 参加無料
申込方法 参加者の氏名・住所・電話番号・ファックス番号を明記のうえ、座談会の8日前までにファックスでお申し込みください。
申込み先 Fax.046-875-2968
神奈川県立近代美術館
<多面体展座談会>係
 
 
県立機関活用講座 「日本近代美術の見方-五つの視点」
第1回 「幕末から明治へ 高橋由一と狩野芳崖」
  2月18日(日曜)午前10:30~12:30 
講師:古田亮(東京藝術大学大学美術館助教授)
第2回 「明治中期の日本画 横山大観と菱田春草」
  2月18日(日曜)午後2:00~4:00 
講師:塩谷純(東京文化財研究所主任研究員)
第3回 「西洋に学ぶ 黒田清輝と藤島武二」
  3月4日(日曜)午前10:30~12:30
講師:田中淳(東京文化財研究所 美術部室長)
第4回 「リアリズムの変質 岸田劉生と村山知義」
  3月4日(日曜)午後2:00~4:00
講師:北澤憲昭(美術評論家)
第5回 「都市の叙情、その先に 古賀春江と松本竣介」
  3月18日(日曜)午後2:00~4:00
講師:長田謙一(首都大学東京教授)
場所 神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
定員 各回70名
受講料 各回1000円(全会5000円)1回~5回の任意の回数で申込み可能
申込方法 受講希望の回・参加者の氏名(ふりがな)・住所・電話番号・ファックス番号を明記の上、各講座の1週間前までにファックス、または往復はがきでお申し込みください。
申込み先 Fax.046-875-2968
〒240-0111
三浦郡葉山町一色2208-1
神奈川県立近代美術館 管理課
「県立機関活用講座」係
 
 
ギャラリートーク
 2月21日(水曜)、3月20日(火曜)
 各日とも午後2時~2時30分

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