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彫刻家エル・アナツイのアフリカ 会期は2011年2月5日(土曜)から3月27日(日曜)まで 展覧会内容詳細はこちら




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休館日

月曜日[ただし3月21日は開館]
祝日の翌日[3月22日(火曜)]

開館時間

午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)

観覧料

一般 1100円(団体1000円)
20歳未満・学生 950円(団体850円)
65歳以上 550円
高校生 100円

  • 団体料金は20名様以上から適用されます。
  • 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方は無料です。
  • 「ファミリー・コミュニケーションの日」
    毎月第1日曜日(今回は2月6日と3月6日)は、18歳未満のお子様連れのご家族は、展覧会を優待料金(65歳以上を除く)でご観覧いただけます。

近年、急速に注目を浴びる現代アフリカ美術を代表する、彫刻家エル・アナツイ(1944年生まれ。ガーナ出身、ナイジェリア在住)。金属のボトルキャップを再利用した巨大なタペストリーを思わせる作品は、ヴェネツィア・ビエンナーレ(2007年)で圧倒的な存在感を示し、世界的な評価を得ました。本展は旧作の木彫に加え、新作6点を含む近作の大型インスタレーション作品で構成した日本で初めての大規模な回顧展です。

本展覧会関連プログラムで上映される映画「エル・アナツイのアート:叩く・ぶつける・折り曲げる」(スーザン・ヴォーゲル監督作品 2010年)の予告編(英語版)を下記のリンクからご覧になれます。
→ スーザン・ヴォーゲルのオフィシャル・ウェブサイト(英語版)


《壁(グリ)》(部分) 
撮影:Nash Baker

《重力と恩寵》
2010年 ボトルキャップ(アルミニウム)、銅線、500×1120cm
作家蔵 ※国立民族学博物館(大阪)での展示

《重力と恩寵》(部分)
撮影:福永一夫

《有象無象》
1998/2010年 木、アルミニウム、彩色 12 点組・62×63×6cm
作家蔵
撮影:福永一夫

《うりふたつの親子》 
1991年 木
大:134.5×32.5×38.5cm 
小:60×31×20cm
作家蔵  撮影:福永一夫

《大地の皮膚》
2008年 アルミニウム、銅線 
作家蔵
撮影:福永一夫

エル・アナツイ  
撮影:福永一夫

 エル・アナツイは、現代アフリカ美術に対する関心が高まるなかで、最も注目されている彫刻家です。1944年、西アフリカのガーナ(当時、イギリス領ゴールドコースト)で生まれ、ガーナの古都クマシにあるンクルマ科学技術大学で彫刻を学び、木彫の制作を始めます。1975年にナイジェリア大学で教鞭をとるのを機に、同大学のあるンスカへ移り、現在もンスカのアトリエを拠点に旺盛な制作活動を続けています。
 アナツイの作風は2000年頃を境に大きく変化します。初期(1970年代~ 80年代) は、ガーナの伝承や染色布(アジンクラ)、ナイジェリアの伝統的な装飾文様(ウリ)などに影響を受けた木彫や木のパネル、セラミックのオブジェなどを制作し、木を丸ノミやチェーン・ソーで削ったり、炎で焼き焦がしたり、彩色して施した大胆で繊細な表現を特徴としていました。1990年、アフリカの作家としては初めて、ヴェネツィア・ビエンナーレに参加し、選外佳作賞を受賞します。その後、欧米、南米での発表を通して、作風にインスタレーションの意識が生まれ、それは2000年頃から巨大なタペストリーを思わせるメタル・ワークの制作へと展開してゆきます。大量のワインやアルコール飲料の廃材キャップを、ひとつひとつ銅線で繋いで編み上げてつくる巨大なメタルの「タペストリー」は、作家が偶然、ンスカの藪の中でアルコール飲料のボトルがつまったゴミ袋を目にしたことが契機となっています。空間に吊るされ、彩り豊かな眩い光を放つ「メタル・タペストリー」は、廃材であったとは思えないような新たな姿に再生され、見る人を圧倒することでしょう。
 アナツイのタペストリーは、しばしばガーナの伝統的な織物(ケンテ)との関連を指摘されたり、ゴミを再利用して生活しているアフリカの現実風景が織り込められているとも言えますが、むしろ、アナツイ自身が好む言葉「versatile」(多芸な、変わりやすいの意)に寄り添うならば、 タペストリーには、一つの見方に定まらず、変幻自在に移ろうイメージや意味を内包する魅力があることに気づかされるでしょう。
 こうしたタペストリーを連想させる作品は、二度目の招待出品となった2007年のヴェネツィア・ビエンナーレや、2004年から2007年、東京を含む世界6都市を巡回した「アフリカ・リミックス」展などの主要な国際展でもたびたび紹介され、世界的に高い評価を得ています。
 また、アナツイの木彫は、日本でも「インサイド・ストーリー 同時代のアフリカ美術展」(1995年)や、「大阪トリエンナーレ」(1995年、1998年)などで紹介されてきましたが、今回は90年代の木彫に加え、新作6点を含む近作を中心として構成された、世界的にも例をみない大規模な回顧展です。



展覧会関連プログラム

アーティスト・トーク → 終了しました。


展覧会初日、レセプションの前に、エル・アナツイによるアーティスト・トークを行います。
講師 エル・アナツイ
聞き手 川口幸也/国立民族学博物館准教授
日時 2月5日(土曜) 午後1時30分~2時30分
会場 神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
※通訳あり
※定員80名(当日先着順)、無料

映画上映 
「エル・アナツイのアート:叩く・ぶつける・折り曲げる」
(スーザン・ヴォーゲル監督作品 2010年)


アフリカ美術の研究者であり、映像作家でもあるコロンビア大学教授のスーザン・ヴォーゲルが、2007年以後、アナツイの創作の現場をナイジェリア、ヨーロッパに取材、その秘密に迫る最新作。
日時 2月26日(土曜) → 終了しました。
3月19日(土曜)
各日午後2時~3時
会場 神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
定員 80名(当日先着順)、無料
→ スーザン・ヴォーゲルのオフィシャル・ウェブサイトより映画予告編(英語版)をご覧いただけます。

ミュージアム・コンサート(文化庁支援事業) 
「OCHI BROTHERS アフリカン・サウンド× エル・アナツイ」  → 終了しました。


出演:OCHI BROTHERS(越智ブラザース)

越智義朗、越智義久の兄弟によるパーカッションの音楽ユニット。
1980 年代より世界の各地でフィールドワークを行い、民族楽器、自然素材、美術的オブジェを駆使し、人と地球を結ぶイメージを音楽で表現させる試みを続けている。三宅一生コレクションの作曲とパフォーマンス(84 ~ 90 年)で、世界的に注目を集める。
LaMaMa 劇場(Annex / New York)、Jooksan International Arts Festival(韓国)に招待出演。ラジオ、CD-ROM などの音楽制作、空間のための環境音楽制作、音楽プロデュース、子供から大人まで楽しめる音とリズムのワークショップの展開など、幅広いジャンルで活躍している。
CD:「NATURAL SONIC」(90 年)、「AQUA」、「NATURAL SONIC 2」(96 年)。
日時 2月11日(金曜・祝日)       
午後5時30分開場、6時開演( 7時終了予定)
会場 神奈川県立近代美術館 葉山
「彫刻家エル・アナツイのアフリカ」展会場
定員 先着70名(要申込、無料)
※コンサートの鑑賞には展覧会の観覧券が必要です。当日ご購入ください。
申込
方法
氏名、参加人数、電話番号、FAX 番号、メールアドレスをお書きの上、メールまたはFAX でお申込みください。
(お申込み後に、申込受付の連絡を差し上げます)
申込先 神奈川県立近代美術館「ミュージアム・コンサート」係
FAX 番号  046-875-2968
メール public@moma.pref.kanagawa.jp
申込
締切
定員に達し次第、申込みを締切ります。
→定員に達したため、申込みを締切りました。
※コンサート当日、レストランは午後6時まで、駐車場は午後8時まで営業いたします。

PDFコンサート詳細(PDF)

担当学芸員によるギャラリートーク

日時 2月19日(土曜) → 終了しました。
3月12日(土曜) → 地震による臨時休館のため、下記日時に延期となりました。
3月24日(木曜)
各回 午後2時より
申込不要、無料(ただし観覧券が必要です)


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本体表紙

扉ページ

カバー表紙

本展覧会カタログが、第52 回全国カタログ・ポスター展で審査員特別賞を受賞しました。


第52 回 全国カタログ・ポスター展 ~ 2010 ~
主催:(社)日本印刷産業連合会/(株)印刷出版研究所
後援:経済産業省/(独)国立印刷局/日本商工会議所/(社)日本マーケティング協会

● 審査員特別賞
同賞は、「企画・デザインの面で斬新な技術やアイデアが認められる、あるいは、内容的に時代に即したものであるなど、賞に値すると審査員が判断したもの」に与えられる賞です。
<審査員>
デザイナー:勝井三雄、松永 真、浅葉克己、左合ひとみ
柏木 博(武蔵野美術大学教授)、他


【カタログ 目次】

エル・アナツイのアフリカ―複数の語りが共存する場への試み/川口幸也

文化のはざまで考える―エル・アナツイの芸術とグローバリゼーションにおけるアフリカの表象/ シルヴェスター・O ・オベチエ

空隙の戴冠―エル・アナツイのいま/ 水沢勉

1章 記憶を彫る
2章 歴史を紡ぐ
3章 創造のプロセス
4章 作品の背景―社会、歴史、文化

ケンテクロスとアジンクラ―アサンテにおける布の意味/ 阿久津昌三

エル・アナツイと、彼をとりまくいくつかのアートワールド/ チャールズ・ゴア

現代アフリカに生きる―ナイジェリアにおける文化の同時代性/ 松本尚之

エル・アナツイ―歴史とアートのはざまで創造すること/ 竹沢尚一郎

展示、あるいは表象のポリティクス―アフリカの「うち」と「そと」/ ビシ・シルヴァ

アフリカン・コネクション―大英博物館における現代美術の収集/ クリス・スプリング


略年譜・文献/朝木由香

出品リスト

A4 変形判 236ページ
税込価格:2,240円

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主催

神奈川県立近代美術館
国立民族学博物館
読売新聞社
美術館連絡協議会

後援

外務省

協賛

ライオン
清水建設
大日本印刷

協力

ルフトハンザカーゴAG

優待のご案内

葉山館有料観覧券(65歳以上券、高校生券をのぞく)の半券をご提示いただきますと、同展会期中に限り、下記の施設に優待料金でご入館いただけます。
神奈川県立近代美術館 鎌倉(電話:0467-22-5000)
葉山しおさい公園(電話:046-876-1140)
山口蓬春記念館(電話:046-875-6094)


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