靉光 あいみつ (1907-1946)
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警察病院
1941 油絵具、板
14.0×18.0
本名、石村日郎。広島県に生れ、1924年に上京して太平洋画会研究所に通う。1926年、第13回二科展に初入選。1938年の第8回独立展にシュルレアリスム的傾向の強い《風景(眼のある風景)》を出品し、独立美術協会賞を受賞している。1940年、第1回美術文化協会展にシュルレアリスム風で幻想的な作品を出品。この《警察病院》は、この頃制作された。当時描いていた蝶や雉などの凄みを帯びた絵画に比べると、一見見るものにさほど緊張感を強いる作品となってはいないが、よく見ると不思議な絵である。当時、市谷にあった警察病院を描いたのであろう。建物の上半分は、黒煙で覆われているようだ。けれども、実際には病院が火事になったという記録はない。幻視者靉光が視覚化した都会のヴィジョンとも思える。
凡例
■作品名
制作年 技法
寸法
[寸法の見方について]
洋画、日本画、写真の場合:寸法(縦・高さ)cm×寸法(横・幅)cm
彫刻、工芸の場合:寸法(縦・高さ)cm×寸法(横・幅)cm×寸法(厚み・奥行)cm
版画の場合(イメージ寸):寸法(縦・高さ)cm×寸法(横)cm