「誌上のユートピア」と題した本展は、19世紀から20世紀の世紀の転換期に、めざましく発展した印刷技術を背景につぎつぎと生まれた日本近代の主要な美術雑誌を紹介し、その美的な価値を再確認するとともに、同時代の日本近代の絵画にもスポットを当て、その相互関係にも注目しようとする試みです。
本展は、導入部として『ユーゲント』などヨーロッパの美術雑誌の事例をいくつか紹介し、それが日本においてもほぼ同時に芸術的な美術雑誌と連動し、いつくかの同時代意識に裏打ちされた新たな表現が生まれ、さらには、ときに江戸趣味へと回帰しながら、ついには象徴主義的な気分を背景に抽象的な表現までが追求されたことを明らかにします。油彩画約20点、日本画約30点、版画約50点、ポスター約5点、雑誌約20点、その他総計約180点を展示予定です。
19世紀末のグラフィックアート(印刷芸術)の華やかな誌面と交感しながら、青木繁、藤島武二、恩地孝四郎ら、同時代の芸術家たちがどのように「ユートピア(理想郷)」を追求したのか、その多様で豊かな成果に触れる絶好の機会になることと思います。是非ご高覧ください。
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※希望する回のみの参加も可能です。 |
第1回 |
2008年2月9日(土曜) 13:30~15:30
「画文交響-パンの会・『白樺』・ヒュウザン会・草土社をめぐって-」
講師:紅野敏郎(早稲田大学名誉教授、近代文学史)
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第2回 |
2008年2月23日(土曜) 10:30~12:30
「『明星』と白馬会の画家たち」
講師:森山秀子(石橋財団石橋美術館学芸課長)
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第3回 |
2008年2月23日(土曜曜) 13:30~15:30
「鏑木清方、竹久夢二、橋口五葉‐口絵から絵はがきへ-」
講師:山田俊幸(帝塚山学院大学教授)
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第4回 |
2008年3月8日(土曜) 10:30~12:30
「竹久夢二・恩地孝四郎・田中恭吉-詩と版画の融合をもとめて」
講師:桑原規子(聖徳大学講師)
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第5回 |
2008年3月8日(土曜) 13:30~15:30
「近世の画家と書物」(仮)
講師:玉蟲敏子(武蔵野美術大学教授)
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会場 |
神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
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定員 |
70名(申込先着順) 参加無料 |
申込方法 |
ファクスまたは往復はがきにて以下の項目を明記のうえお申し込みください。希望回のみの受講も可能です。
1 受講希望の回(例:第1回と第3回)
2 氏名(ふりがなを付けてください)
3 郵便番号と住所
4 電話番号とファクス番号 |
申込先 |
神奈川県立近代美術館 葉山 管理課
「県立機関活用講座」係
ファクス 046-875-2968
詳細については、電話046-875-2800(代)にお問い合わせください |
申込締切 |
各講座の一週間前(必着) |
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日時 |
2月9日 (土曜) 午前11時から
2月16日(土曜) 午後2時から
3月1日 (土曜) 午後2時から
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会場 |
神奈川県立近代美術館 葉山 展示室
予約不要、無料(ただし、「誌上のユートピア」展の観覧券が必要です) |
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