「若林奮 飛葉と振動」展 吉増剛造氏(詩人)×関口涼子氏(著述家・翻訳家) 記念対談「ラスコーと武蔵野の庭」(11月7日)→吉増剛造氏の単独での開催となります
葉山館で開催中の「若林奮 飛葉と振動」展の関連企画として、生前の若林奮と深い親交があり共同制作も行った詩人の吉増剛造氏と、晩年の若林に同行してラスコーの洞窟を訪れたことがある著述家・翻訳家の関口涼子氏をお招きし、記念対談「ラスコーと武蔵野の庭」を11月7日(土曜)に開催します。
記念対談「ラスコーと武蔵野の庭」
講師 :吉増剛造氏(詩人)×関口涼子氏(著述家・翻訳家)
日時 : 11月7日(土曜) 午後2時~3時30分(開場 午後1時~)
会場 : 神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
定員 : 70名(当日先着順)
※講師の関口涼子氏が体調不良のため、吉増剛造氏の単独での開催となります。どうぞご了承ください。
吉増剛造(よします ごうぞう 詩人)
1939年東京生まれ。1963年慶應義塾大学文学部卒。在学中から岡田隆彦らと「三田詩人」、「ドラムカン」で詩作。先鋭的な詩作は高い評価を得、1964年処女詩集『出発』、1971年『黄金詩篇』で第1回高見順賞、1984年『オシリス、石ノ神』で現代詩花椿賞、1998年『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」』で芸術選奨文部大臣賞、2009年『表紙 omote-gami』で毎日芸術賞。2015年日本芸術院賞・恩賜賞。詩作にとどまらず、朗読のパフォーマンスや、写真、言葉を打刻した銅板、映像「gozo Ciné」へと展開をみせ、言語とイメージの交錯が探求されてきた。東日本大震災以後、詩集『裸のメモ』、詩とドローイングによる「怪物君」などを発表中。
若林奮との親交は1960年代末に遡り、詩集『頭脳の塔』を蔵した《LIVRE OBJET》(1971年)、《正立方体》(1984年)などの共同制作や、連載「緑の森の一角獣座――旅 その1~8」(『武蔵野美術』1997-99年)。若林没後に関口涼子との対談『機(はた)――ともに震える言葉』(2006年)を出版。
関口涼子(せきぐち りょうこ 著述家・翻訳家)
1970年東京生まれ。高校時代より詩を発表。1989年現代詩手帖新人賞受賞。早稲田大学在学中の1993年、処女詩集『カシオペア・ペカ』を刊行(2001年、仏訳『Cassiopée Peca』)。東京大学総合文化研究科卒業後、1997年よりパリに拠点を移し文筆活動を展開、現在に至る。日本語の詩集『(com)position』(1996年)、『発光性diapositive』(2000年)、『二つの市場、ふたたび』(2001年)、『熱帯植物園』(2004年)、フランス語の詩集『Calque』(2001年)、『Héliotropes』(2005年)、『Série Grenade』(2008年)がある。翻訳として吉増剛造『The Other Voice』、『絵馬』や多和田葉子『容疑者の夜行列車』、漫画の仏訳も手がけている。近年は文芸のほか政治社会、食についても関心を寄せ、共著『シャルリ・エブド事件を考える』(2015年)。2004-10年、フランス国立東洋言語文化研究所講師、2012年フランス政府から芸術文化勲章シュヴァリエ、2013年フランス政府アカデミー、ヴィラ・メディチ賞を受賞し、1年間ローマに滞在。
晩年の若林奮と親交があり、ラスコーの洞窟へ同行。吉増剛造との対談『機(はた)――ともに震える言葉』(2006年)。