展覧会
企画概要
自らを書痴と称し、愛書家にして愛煙家であった“木茂(もくも)先生”こと美術史家・青木茂(あおき・しげる/1932–2021)。幕末明治の洋画家・高橋由一研究の第一人者として⾧年にわたる研究を重ねた青木が蒐め、当館に譲られた蔵書「青木文庫」は1万冊に及びます。今後の美術史研究に大きな遺産となる「青木文庫」から明治期の貴重な資料を紹介するほか、青木の調査によって明らかとなった2019年度収蔵の高橋由一旧蔵作品《負翼童子図》(作者不明)を修復後初公開します。
展覧会の見どころ
1.『高橋由一履歴』を含む明治期の貴重な資料を展示
青木茂が⾧年にわたり蒐集した約1万冊を超える旧蔵書と資料のなかから『高橋由一履歴』など、明治期の貴重な資料を展示します。
2.《負翼童子図》の発見から修復までの過程を紹介
青木の調査によって発見された高橋由一旧蔵の《負翼童子図》とその修復までの過程を映像で紹介します。
3.「木茂珍蔵」印の押された資料を展示
青木の蔵書のなかでも珍品に押された「木茂珍蔵」印のある書籍資料をまとめて展示します。
4.『大同石佛寺』掲載の木村荘八による挿絵原画約60点と写真を紹介
1920年に木村荘八が木下杢太郎と中国華北の大同近郊にある雲崗石窟に赴き、描いた『大同石佛寺』(1922年、日本美術学院)掲載の挿絵原画約60点を、掲載写真と合わせて紹介します。
開催概要
- 会場
- 神奈川県立近代美術館 葉山(展示室3b、4)
- 会期
- 2024年2月10日(土曜)– 4月7日(日曜)
- 休館日
- 月曜(2月12日を除く)
- 開館時間
- 午前9時30分 – 午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 観覧料
- 一般250(150)円
20歳未満・学生150(100)円
65歳以上100円
高校生100円
*()内は20名以上の団体料金です。*中学生以下の方と障害者手帳等、ミライロIDをご提示の方(および介助者原則1名)は無料です。*企画展「芥川龍之介と美の世界 二人の先達—夏目漱石、菅 虎雄」の観覧券で、同日に限りコレクション展「木茂(もくも)先生と負翼童子」をご覧いただけます。*ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜:3月3日、4月7日)は、18歳未満のお子様連れのご家族は割引料金(65歳以上の方を除く) でご覧いただけます。また同日は会話を楽しむ日「オープン・コミュニケーション・デー」となりますので、小さなお子様連れの方も、遠慮なくご覧ください 。*その他の割引につきましてはお問い合わせください。*最新情報とご来館に際してのお願いは美術館ウェブサイト等を確認してください。
- 主催
- 神奈川県立近代美術館
- 県立美術館・博物館の割引
- 下記美術館・博物館の有料観覧券の半券提示で、観覧料が割引になります(入館日から6か月以内、半券1枚につき1回限り有効)。
同じ施設へも適用可能です。一部の展示を除き、65歳以上の方と高校生の割引適用はありません。詳細は各施設にお問い合わせください。
•近代美術館 葉山
電話:046-875-2800
•近代美術館 鎌倉別館
電話:0467-22-5000
•金沢文庫
電話:045-701-9069
•歴史博物館
電話:045-201-0926
•生命の星・地球博物館
電話:0465-21-1515
- 近隣館との相互割引
- 下記の施設の観覧券半券(観覧日から6か月以内)・年間パスポート(有効期限内)をお持ちの方は、当館の観覧料に割引が適用されます(1枚につき1回限り有効。65歳以上券を除く)。また、当館の有料観覧券の半券(観覧日から6か月以内)を下記で提示いただくと観覧料に割引料金が適用されます。
•茅ヶ崎市美術館
電話:0467-88-1177
作品紹介
-
川上冬崖《花卉図》
1870年 紙本墨画
神奈川県立近代美術館蔵(青木文庫) -
木村荘八『大同石佛寺』「第227圖大同風物散見四圖」原画
1920年 水彩、鉛筆、紙
神奈川県立近代美術館蔵(青木文庫) -
木村荘八『大同石佛寺』「第175圖第一窟アーチ見取圖」原画
1920年 水彩、鉛筆、紙
神奈川県立近代美術館蔵(青木文庫) -
亀井竹二郎『懐古東海道五十三驛眞景』「川崎驛 六合川眺望」
1892年 石版、紙
神奈川県立近代美術館蔵(青木文庫) -
高橋源吉『高橋由一履歴』
1892年 印刷、紙
神奈川県立近代美術館蔵(青木文庫) -
「神奈川県庁御触書」
1872年 墨、紙
神奈川県立近代美術館蔵(青木文庫) -
作者不明《負翼童子図》
油彩、カンヴァス
神奈川県立近代美術館蔵 -
高橋由一《江の島図》
1876-1877年 油彩、カンヴァス
神奈川県立近代美術館蔵 -
本多錦吉郎《相州鎌倉由井濱》
1896年 水彩、紙
神奈川県立近代美術館蔵
- 同時開催
- 企画展「芥川龍之介と美の世界 二人の先達—夏目漱石、菅 虎雄」詳細を見る