美術館について
館長からのメッセージ
鎌倉別館40周年とウェブサイトリニューアルにあたって
2024年10月 神奈川県立近代美術館長 長門 佐季
このたび、神奈川県立近代美術館のウェブサイトがリニューアルしました。2003年の葉山館開館にあわせて本格的に開設した当館のウェブサイトですが、この20年余りの間のソーシャルメディアの発達は目を見張るものがあり、当時の想定をはるかに超えて、今や美術館の情報発信にはなくてはならないものになっています。
神奈川県立近代美術館は1951年11月17日に鎌倉の鶴岡八幡宮境内、平家池のほとりに開館して以来、日本および世界の美術を紹介し、人間の相互理解を深めることにつとめてきました。2016年3月末に鎌倉館が閉館して以降は、1984年7月28日に開館した鎌倉別館と2003年10月11日に開館した葉山館の2館体制となりましたが、その基本となる企画運営方針は変わらず活動を続けております。
今年は鎌倉別館の開館40周年であり、また葉山館も昨年、開館から20年が過ぎ、節目の時期を迎えています。葉山館は2025年3月31日まで改修工事に伴い展示室での展覧会を休止しますが、その間も美術図書室、庭園、レストラン等は一部の期間を除いてご利用いただけるほか、2024年12月14日から2025年3月2日までは展示室外で「栗林隆 Roots」展を開催しますので、ぜひお越しいただければと思います。
自然環境も含め、社会が大きく変化を迎えている昨今、芸術文化の多様性への期待は一層高まっています。当館はまもなく開館から75年となりますが、開館時から受け継がれてきた歴史——広い視野をもって人類の豊かな文化を見る「現代の眼」あるいは「近代性」の精神を継承しつつ、時宜にかなった美術館の実現を目指して参ります。
引き続き、当館の活動にご理解とご支援をお願い申し上げますとともに、館員一同、皆さまのお越しを心よりお待ちしております。