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美術館について

館長からのメッセージ

ごあいさつ

2025年4月  神奈川県立近代美術館長  長門 佐季

新しい年度のはじまりにあたり、ひと言ごあいさつ申し上げます。
葉山館は、一昨年、開館20周年を迎えました。長年にわたる作品固定による壁面強度の劣化を復旧するため、昨年度は9月末から今年3月末まで展示室の改修工事等を行い、展示室での展示を休止しておりました。
約半年ぶりに展示室での展覧会を再開しますが、その最初として「日本画コレクション再発見と片岡球子「蔦屋重三郎の浮世絵師たち」を開催します。そして、夏には「上田義彦 いつも世界は遠く、」、秋から冬にかけては「若江漢字とヨーゼフ・ボイス 撮影されたボイスの記録、そして共振」と「内間安瑆・俊子展」が続きます。鎌倉別館では、コレクションを紹介する展示とともに、現在、活躍中の作家である川口起美雄、福田尚代の個展をそれぞれ開催します。今年度開催予定の展覧会は、絵画、版画、彫刻、インスタレーションなど、さまざまな表現によるもので、いずれも葉山と鎌倉の環境や空間を生かしたものとなることでしょう。
今年は戦後80年となります。1951年、戦後わずか6年という復興期に開館した当館は、きびしい社会状況、経済状況のもとで、変わりながらも着実に活動の歩を進めてまいりました。開館からまもなく75年となりますが、社会環境や自然環境の変化が著しい今の時代のなかで、美術館はさらなる変化を求められていくと思います。こうした状況のなかで美術館のあるべき姿、未来に残すべきものは何か、そして、変わらないために変わることの重要性を一層感じております。未来に向けて、これまでと変わらず、あるいは、時には変わることを恐れず、過去と現在と未来に交互に視線を向けつつ、これからも多くの方に愛される美術館であり続けるよう進んでまいります。今後の活動に向けさらなるご理解とご協力をお願い申し上げます。