展覧会

2025年度

鎌倉別館 終了 コレクション展
2025年4月26日 – 2025年7月21日

木茂(もくも)先生の挿絵考

併陳:近代の洋画

木茂(もくも)先生こと、明治美術の研究者で愛書家の青木茂(あおき・しげる/1932–2021)の旧蔵書として当館に収蔵された約1万冊の「青木文庫」を紹介する展覧会。2024年度に続く今回は、明治から昭和初期までの「挿絵」や「漫画」に関する書籍、雑誌、挿絵原画を特集します。これらと時代を合わせ、浅井忠(あさい・ちゅう/1856–1907)、黒田清輝(くろだ・せいき/1866–1924)、藤島武二(ふじしま・たけじ/1867–1943)、中澤弘光(なかざわ・ひろみつ/1874–1964)、岸田劉生(きしだ・りゅうせい/1891–1929)らによる近代洋画の名品を展示します。
 
Image: 中村不折《北斎鳥跡ヲ利用シテ立田川の図ヲ為ル》1908年頃 当館蔵(青木文庫)

葉山館 終了 企画展
2025年4月12日 – 2025年6月29日

日本画コレクション再発見と

片岡球子「蔦屋重三郎の浮世絵師たち」

当館の日本画コレクションから、館内では初公開となる作品や、約20年ぶりの出品となる作品を改めて紹介します。江戸時代前期の狩野探雪(かのう・たんせつ/1655–1714)の屏風《草木図》や、小泉淳作(こいずみ・じゅんさく/1924–2012)による鎌倉・建長寺の天井画《雲龍図》の下図など、ぜひこの機会にご覧ください。また、特集として片岡球子(かたおか・たまこ/1905–2008)の〈面構(つらがまえ)〉シリーズから、蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう/1750–1797)に関連する浮世絵師たちを描いた屏風を展示します。
 
Image: 小泉淳作《雲龍図》(建長寺天井画)小下図 1997年 当館蔵

葉山館 終了 コレクション展
2025年4月12日 – 2025年6月29日

中西夏之 光の条件

中西夏之(なかにし・なつゆき/1935–2016)は、絵画を空間や身体との関係性の中で独自に実践した戦後日本を代表する画家のひとりです。今年は、鎌倉新館で発表した晩年の代表的インスタレーション作品〈着陸と着水〉シリーズの第1作から30年を迎えます。本展では、新収蔵された同シリーズ第2作となる大作《紗幕孔穿》を中心に、〈二ツのリンゴ〉などを当館で初展示し、この画家における絵画の成り立ち、絵画が生む場、その視座を探ります。
 
Image: 中西夏之《紗幕孔穿》展示風景 1997年 撮影:後藤充 © Natsuyuki Nakanishi

鎌倉別館 終了 企画展
2025年2月1日 – 2025年4月13日

岩竹理恵+片岡純也×コレクション

重力と素材のための図鑑

2013年よりユニットでの作品発表を始めた岩竹理恵+片岡純也(共に1982-)。イメージの連想によって絵画の空間性を思索する岩竹の平面作品と、身の回りや自然の現象から着想を得た片岡のキネティック作品とを、インスタレーションとして構成することを通して、身体性や時間性を喚起する新たな視覚体験を促してきました。本展は、曼荼羅、大津絵、鯰絵、茶器などの日本美術を中心に作家と学芸員が作品を選定し、当館のコレクションに新たな光をあてる企画です。対象を他のものになぞらえ、そこに実在しないものをあるように表現する「見立て」や、浮世絵の画中画などに示される絵画の「入れ子」構造など、日本美術に見られる造形的な特色と魅力を、遊び心のあるユニークな手法を通して探究します。
 
Images: [左]岩竹理恵《Bodyscape》2024年 作家蔵/[右]俵屋宗達《狗子図》江戸時代 当館蔵(木下翔逅コレクション)