鶴岡政男展 神奈川県立近代美術館 鎌倉
《重い手》1949年 油彩・カンヴァス
東京都現代美術館蔵
《妖精の棲むポコの巣》1963年 油彩・カンヴァス
宮城県美術館蔵
《幼虫》1968年 パステル・紙
群馬県立館林美術館蔵
《視点B》 1966年 油彩・カンヴァス
神奈川県立近代美術館蔵
   鶴岡政男(1907−1979)は、群馬県高崎市に生まれ、東京、そして葉山に住まい、彼の生きた時代や社会と深く関わりながら、つねに人間とは何かを問い続けた画家です。戦前から幾度となく画風を変貌させ、個性の強い独自な生きざまを示した鶴岡は、自己に忠実に生きた画家でした。そしてその存在は戦後洋画の異才として注目され続けました。
   なかでも、敗戦直後の日本人の抑圧された心理状況を表わした《重い手》や《夜の群像》、原爆投下をモティーフとした《人間気化》といった作品は、時代を象徴し、戦後美術を語るうえで欠かせないものとして今日高く評価されています。また、フーテンの女王ポコを主人公にしたポコのシリーズでは、街の片隅で生きる名もなき人々に共感を寄せ、鋭い人間観察に基づいて形や構図を単純にした《青いカーテン》《視点B》《ゴルフ》などは、ユーモラスであり、同時にエロティシズムを感じさせもします。その独特な画風の根底には、絶えず人間を見つめ、人間であることから滲み出す愚かしさやおかしみ、ときに不気味ささえ暴いていく鋭い眼と人間への深い共感が流れています。
   鶴岡政男が生まれてから100年、亡くなってから27年がたちました。鶴岡の画業については、亡くなってからこれまでのあいだ、断片的な紹介はあったものの、その全貌を紹介する展覧会が開かれることはありませんでした。
   本展は、画家の生誕100年を記念して、代表作の油絵を中心に、パステル画、素描、彫刻を含め150点ほどを紹介します(一部展示替えをいたします)。21世紀に入ってますます人間の状況の変化が激しくなっている現在、戦前から戦後にかけて人間と現実の矛盾を止むことなく追及した鶴岡政男の画業を改めて検証したいと思います。
《人体》1951年 ブロンズ 群馬県立近代美術館蔵
関連プログラム
 
講演会「鶴岡政男の芸術と人間」
 徳江庸行(群馬県立館林美術館学芸グループリーダー)

日時

2007年7月14日(土曜)午後1時〜3時
会場 神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
定員 70名(申込先着順) 参加無料
申込方法 参加者の氏名・住所・電話番号・ファックス番号を明記のうえ、座談会の8日前までにファックスでお申し込みください。
申込み先 Fax.046-875-2968
神奈川県立近代美術館
鶴岡政男展講演会係
ギャラリートーク
 7月7日(土曜)、8月4日(土曜)午後2時から
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