『巨人たちの長い一日』(1970年刊)の挿絵原画
今年のヴェネツィア・ビエンナーレを始め、ニューヨークを拠点として国際的に活躍しているイリヤ・カバコフ(1933-)は旧ソ連のドニエプロペトロフスク市で生まれました。現在は大規模な「トータルインスタレーション」※で知られる現代作家ですが、旧ソ連時代には「非公認」芸術家として活動する一方で、1950年代から共産主義体制の中で絵本画家として生活していました。
   今回の展覧会は、絵本の挿絵画家としてのカバコフの創作を約100冊の絵本と、その原画約1000点によって、世界で初めて本格的に紹介するものです。絵本の多くは子ども向けで、カバコフが美しく、かわいらしく描き出した動物や乗り物、人々の暮らしなどは、本の内容から離れても、絵そのものとして十分に楽しむことができます。展覧会は、絵本の内容によって分けられた1.生活、2.科学と産業、3.イデオロギー教育、4.物語、5.詩という5つの大きなセクションと、『オーシャと友達』というロシアに住むユダヤ人を扱った書籍を特集
イリヤ・カバコフ『世界図鑑』絵本と原画
『電線を通ってやってくる太陽』(1977年刊)の挿絵原画
『遠くと近く』(1982年刊)の挿絵原画
『空を飛びたい』(1983年刊)の表紙原画
『オーケストラ 子どものための詩集』(1983年刊)の挿絵原画
『歩行者の学校』(1984年刊)の挿絵原画
撮影:上野則宏
したコーナー、そして、絵本に関連したドローイングのコーナーから構成されます。5つの大きなセクションについては、会期の前半(10月14日まで)、後半(10月17日から)で大半の作品が入れ替わります。
   なお、毎月第1日曜日はファミリー・コミュニケーションの日として、18歳未満または高校生以下のお子様連れのご家族の方は、無料でご観覧いただけます。高校生以下の方は常に無料です。また、10月13日(土曜)は葉山館開館の5年目を記念して、来館者はどなたでも入場を無料といたします。ぜひとも親子で、または子どもの頃に親しんだ絵本の世界を思い出しながら、海辺の美術館での1日をお楽しみ下さい。

※注: 見る人が天井、壁、床、オブジェ、光、色といったあらゆる要素が結合したインスタレーションの中を進んでいくにつれ、それぞれの空間が劇的な展開を見せるもの


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関連企画
イリヤ・カバコフ&ボリス・グロイス特別対談
日時 9月15日(土曜) 午後1時~午後2時30分
会場 神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
要予約(定員60名)、無料
申込方法 「9月15日対談」と明記して
住所・氏名・電話番号・ファクス番号をお書きの上、ファクスでお申込下さい。
申込先 神奈川県立近代美術館 葉山
ファクス番号 046-875-2968
申込締切 9月7日(金曜) 午後5時
定員に空きがある場合またはキャンセルが出た場合、当日追加で受付ける場合があります。
当日は展覧会初日であるため駐車場が大変混雑することが予想されます。公共交通機関をご利用下さいますようお願いします。
「イリヤ・カバコフ『世界図鑑』絵本と原画」記念講演会
講師 鴻野わか菜(千葉大学文学部准教授)
日時 10月13日(土曜) 午後2時~午後4時
会場 神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
要予約(定員70名)、無料
申込方法 「10月13日講演会」と明記して
住所・氏名・電話番号・ファクス番号をお書きの上、ファクスでお申込下さい。
申込先 神奈川県立近代美術館 葉山
ファクス番号 046-875-2968
申込締切 10月5日(金曜) 午後5時
定員に空きがある場合またはキャンセルが出た場合、当日追加で受付ける場合があります。
当日は開館記念無料招待日であるため駐車場が大変混雑することが予想されます。公共交通機関をご利用下さいますようお願いします。
担当学芸員によるギャラリー・トーク
日時 9月29日(土曜)、10月27日(土曜)
午後2時~午後2時30分
会場 神奈川県立近代美術館 葉山 展示室
予約不要、無料
「イリヤ・カバコフ『世界図鑑』絵本と原画」の観覧券が必要です。
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