展覧会
ポーランド・ポスター2
銅版画家渡辺千尋旧蔵品から
企画概要
ポーランドのポスター芸術は、その独自性と芸術性により世界的に高い評価を受け、多くの人々を魅了してきました。銅版画家・渡辺千尋(1944–2009)は、1989年の東欧革命直後にポーランドを訪れ、急速に変化する社会の中でこれら貴重な文化が失われることを危惧し、ポスターを収集し始めました。渡辺のコレクションは約250点に及び、後に遺族から当館に寄贈されました。さらに、当館が以前から所蔵していた約295点のポーランド・ポスターと合わせて、これらの作品群はポーランド・ポスター史を包括的に紐解く貴重な資料となっています。
本展では渡辺千尋旧蔵品に焦点を当て、1989年の革命前後の時代に活躍したポスター芸術家の作品を厳選してご紹介します。ミェチスワフ・グロフスキ(1941–2011)、スタシス・エイドリゲヴィチウス(1949–)、ヴィクトル・サドフスキ(1956–)、そしてヴィエスワフ・ヴァウクスキ(1956–)という4名の作家による計70点の作品を通じ、激動の時代が反映されたポーランド・ポスターの魅力をぜひお楽しみください。
展覧会の見どころ
1.芸術性を誇るポーランド・ポスター
1989年以前のポーランドは、ポーランド統一労働者党が支配する社会主義国家「ポーランド人民共和国」でした。この時代、ポスターは国家による命令、資金提供、そして検閲の仕組みによって統制されていました。しかし商業や広告から離れたポスターは、政治的管理の範囲内で自由な表現を許され、結果として芸術作品としての側面を持ち続けることができました。その高い芸術性から、ポーランド・ポスターは西側諸国でも注目されていました。本展ではポーランド・ポスターの洗練された世界を紹介します。
2.深刻さと緊張感を孕んだポスター
1989年前後のポーランド社会は、東欧革命による大きな変化の渦中にありました。この時代に制作されたポスターは、1960年代・70年代の社会主義ユートピアを描いた明るく楽しいデザインとは対照的に、深刻さや緊張感が特徴です。本展では、東欧革命前後に活躍したポスター芸術家4名の作品を通じて、激動の時代の空気感を体感していただけます。
開催概要
- 会場
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
- 会期
2026年10月17日(土曜)-2027年1月31日(日曜)

- 休館日
月曜(11月23日、1月11日を除く)、12月28日-1月4日
- 開催時間
午前9時30分-午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 観覧料
一般250(150)円
20歳未満・学生150(100)円
65歳以上100円
高校生100円
*( )内は20名以上の団体料金です。
*中学生以下の方と障害者手帳等、ミライロIDをご提示の方(および介助者原則1名)は無料です。ミライロIDについて、通信環境等の影響によりタブレット端末等の画面で必要な情報が確認できな い場合は、原本のご提示をお願いすることがあります。
*無料開館日:11月3日(火曜・祝)文化の日、11月17日(火曜)鎌倉館開館記念日
*ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日:11月1日、12月6日)は、18歳未満のお子様連れのご家族は割引料金(65歳以上の方を除く)でご覧いただけます。また同日は会話を楽しむ日「オープン・コミュニケーション・デー」となりますので、小さなお子様連れの方も、遠慮なくご覧ください。
*その他の割引につきましてはお問い合わせください。
*最新情報と来館に際してのお願いは美術館ウェブサイト等をご確認ください。
- 主催
神奈川県立近代美術館
- 後援

- 県立美術館・博物館の割引
下記美術館・博物館の有料観覧券の半券提示で、観覧料が割引になります(入館日から6か月以内、半券1枚につき1回限り有効)。
同じ施設へも適用可能です。一部の展示を除き、65歳以上の方と高校生の割引適用はありません。詳細は各施設にお問い合わせください。- 近代美術館 葉山 電話:046-875-2800
- 近代美術館 鎌倉別館 電話:0467-22-5000
- 金沢文庫 電話:045-701-9069
- 歴史博物館 電話:045-201-0926
- 生命の星・地球博物館 電話:0465-21-1515
- 近隣館との総合割引
下記の施設の観覧券半券(観覧日から6か月以内)・年間パスポート(有効期限内)をお持ちの方は、当館の観覧料に割引が適用されます(1枚につき1回限り有効。65歳以上券を除く)。また、当館の有料観覧券の半券(観覧日から6か月以内)を下記で提示いただくと観覧料に割引料金が適用されます。
- 茅ヶ崎市美術館 電話:0467-88-1177
作品紹介
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ヴィエスワフ・ヴァウクスキ
《セルゲイ・プロコフィエフ ロメオとジュリエット》
1996年 印刷、紙
神奈川県立近代美術館蔵エミル・ヴェソロフスキ(1947– )の演出・振付で1996年5月18日にワルシャワの国立オペラ劇場で初演されたセルゲイ・プロコフィエフ(1891–1953)によるバレエのポスター。
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スタシス・エイドリゲヴィチウス
《スタシス》
1995年 印刷、紙
神奈川県立近代美術館蔵アルセナルスガータン通りにあったサザビーズのストックホルム支店で1995年6月から8月に開かれたスタシスの展覧会のスウェーデン語ポスター。
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ミェチスワフ・グロフスキ
《ジョン・R・ヨンセン 征服された空間における身体》
1994年 印刷、紙
神奈川県立近代美術館蔵デンマーク王立バレエ団のダンサー、メッテ・ベッドクチャー(1965– )が真っ暗な閉ざされた空間と鏡を使い、動き、光、影、反射を探求する様子を、デンマークのバレエ写真家ジョン・R・ヨンセン(1945–2016)がモノクロ写真で撮影した。1992年にコペンハーゲンで展覧会とパフォーマンスを公開。その後、展覧会が国際巡回した。ポーランドでは1994年にグダニスク、シュチェチン、クラクフで開催。1994年に同名の写真集が刊行された。
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ミェチスワフ・グロフスキ
《ヴァウェンサ(ワレサ)》
1990年 印刷、紙
神奈川県立近代美術館蔵1980年に創設された独立自主労働組合「連帯」の指導者レフ・ヴァウェンサ(1943– )を描いた肖像画展覧会の記念ポスター。クシシュトフ・ディド(1945– )のポスター・ギャラリーが制作し、クラクフ国立印刷所で印刷された。ヴワディスワフ・セルワトフスキ(1945–2020)の企画によるこの展覧会は、「連帯」が誕生したグダニスクとクラクフで開催され、1989年の革命や連帯運動の重要性を振り返る機会となった。ヴァウェンサは1990年12月にポーランド共和国大統領に就任した。
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ヴィクトル・サドフスキ
《モリエール 町人貴族》
1991年 印刷、紙
神奈川県立近代美術館蔵1980年代からポーランドで活動していたイヴ・グレ(1960– )の演出による1991年のポーランド北部トルンでの公演のためのポスター。ワルシャワ端物印刷所で印刷された。