展覧会
開催中・これからの展覧会
福田尚代 あわいのほとり
美術家・福田尚代(ふくだ・なおよ/1967–)は、「世界は言葉でできている」という独自の思索を、言葉と美術によって探求してきました。始めからも終わりからも同じ読みになる回文を綴る一方、言葉に関わるモノ—本や手紙、鉛筆、消しゴムなどを素材に彫刻を施します。削り、折り、切り抜き、糸で縫い、針穴を穿たれたモノたちは元々の姿を失い、やがて小さな粒子となって消えゆくかのようです。本展では、こうした存在のはかなさ―生と死の「あわい」に光をあててきた福田の創作世界を、会場の空間をとりこんだインスタレーションによって展覧します。
Image: 福田尚代《漂着物/ひとすくい/泉》より 2024–2026年 消しゴムに彫刻 作家蔵 撮影:髙橋健治
内間安瑆・俊子展 色を織り、記憶を紡ぐ
日系移民の二世として米国に生まれた内間安瑆(うちま・あんせい/1921–2000)は、1940年に日本に留学し、画家を志すようになります。戦後、恩地孝四郎(おんち・こうしろう/1891–1955)や棟方志功(むなかた・しこう/1903–1975)の知遇を得て創作版画の道に没頭すると、幾度かの変遷をとげながら、「色面織り」と呼ぶ独自の木版技法を深化させた連作〈Forest Byobu〉に至りました。幻想的なアッサンブラージュで知られた妻・俊子(うちま・としこ/1918–2000)にも焦点をあてながら、イサム・ノグチ(1904–1988)ら関連作家の作品とともに、二人の豊かな創作世界を回顧します。
Image: 内間安瑆《Forest Byobu (Autumn‐Stone) 》1979年 個人蔵
たいせつなものII—近年収蔵の彫刻・立体作品から—
近年収蔵された彫刻・立体作品の中から、吉田芳夫(よしだ・よしお/1912–1989)、村岡三郎(むらおか・さぶろう/1928–2013)、山本正道(やまもと・まさみち/1941– )、安田侃(やすだ・かん/1945– )、鷲見和紀郎(すみ・わきろう/1950– )、下川勝(しもかわ・まさる/1950– )、黒川弘毅(くろかわ・ひろたけ/1952– )、矢野美智子(やの・みちこ/1956– )、ホセイン・ゴルバ(Hossein Golba/1956– )などの彫刻・立体作品を展覧します。具象から抽象まで、さまざまな三次元の「かたち」が表す存在感をお楽しみください。
Image: エサシトモコ《蛾の女》1999年 木(クスノキ)、漆、金箔、彩色 神奈川県立近代美術館蔵